正しい敬語使えていますか? vol.8何から何まで敬語を使えばいいわけじゃない!?

上司や先輩とうまく仕事を進めていくために”敬語”を覚えたのですが、なんだかぎくしゃくしている印象がありますね。

覚えたての敬語を、とにかく並べて使っているからでしょうか。

回りくどい言い方に、上司も何か言いたげ。

覚えた敬語をうまく使っていくには、どうしたらよいのでしょうか。

 

適切に敬語を使うタイミング

前回まで、間違えやすい敬語、気を付けたほうがいい敬語やクッション言葉について紹介してきました。

社会人1年目だと、周りは先輩、上司、年上の方が多いですよね。言葉遣いが気になり、敬語ばかりを使ってしまうこともあります。

ただ、なんでもかんでも敬語で話せばいいかというと、そうでもありません

時と場合、相手によって上手く使い分けることが必要です。

間違えやすい電話対応や商談の場

「上司には敬語を使うもの」と頭にインプットされている人も少なくないでしょう。上司、先輩には、もちろん敬語で話をしたほうが良い場面が多くあります。

ただ、電話対応や商談の場のように、社外の方に向けて話をするときは、上司も先輩も部下も敬称をつけません。それが自社の社長であっても「社長の山田は・・・」と話をします。

例外としては、話をする相手が対象者の家族や親しい関係の人の場合です。相手は社外の人ですが、「山田社長は・・・」と敬称を付けます。

敬称となるのは「さん」や「様」だけではありません。「〇〇社長」「△△部長」「□□先生」なども敬称になりますので要注意です。

また、敬称で気を付けなければならないのは、メールや宛名についてです。役職だけで敬称になりますので、メールや手紙の宛先に「△△部長様」と書くことは間違っています。

その場合は「△△部長」もしくは「××部 部長 △△様」としましょう。

過剰な敬語

「誰に敬語を使ったらよいか」以外にも、どれくらい敬語を使ったらいいのか、という問題があります。

過剰な敬語を使うことによって、回りくどくなったり、言いたいことが的確に相手に伝わらなくなったりします。

例えば、上司に書類の記入をお願いする場合。

A.「お忙しいところ恐れ入ります。大変お手数ですが、こちらの書類にご記入いただいてもよろしいですか 」

B.「すみません。この書類、書いていただけますか 」

どちらを言うのかによって、伝わる印象が変わってきます。

普段からお世話になっている直属の上司であれば、言い方を簡素にしても、失礼にあたらない場合が多いですね。

また、なんでもかんでも敬語にして話すことで嫌みに聞こえてしまい、相手を不快にさせてしまう恐れもあります。

敬語は大きく5つに分けられています。

尊敬語…「いらっしゃる・おっしゃる」型
謙譲語I…「伺う・申し上げる」型
謙譲語II…「参る・申す」型
丁寧語…「です・ます」型
美化語…「お酒・お料理」型

4番の丁寧語を意識しながら。状況に応じて他の敬語を織り交ぜていけるようになると、スムーズに会話が進みますね。

上司、先輩、年上の方。普段の距離感を適度に意識しながらどの敬語を使うのか、じっくり考えてみる必要がありそうです。

先の例(A)がもどかしく感じるのは、相手に「書いてもらうかどうか」の判断を委ね、許可を求める表現になっているからです。

時と場合によっては、相手に許可を求めて、より丁寧な言い方にすることがありますが、まずは相手との関係性から。簡潔にしっかり伝わることのほうが重要ですよね。

ただ、相手に許可を求めすぎると間違いになってしまうのは、「~させていただく」です。

【正しい敬語を使えていますか? vol.3】でも紹介しましたが「~させていただく」というのも最近よく使われる過剰な敬語の一つではないでしょうか。

過剰に敬語を重ねることで、相手への敬意を伝えようと思っても逆効果です。

それよりも、その相手のことを思った言葉を伝えてみてはいかがでしょうか。

夜遅くまで残業に付き合ってくださった上司に「今日は遅くまでありがとうございました」と言ったり、真夏に遠方からいらっしゃったお客様に「お暑いなか、遠いところありがとうございました」と伝えたりするほうが、敬意や感謝の気持ちが伝わりますよ。

「お召し上がりになる」や「お見えになる」などの二重敬語については、【正しい敬語を使えていますか? vol.6】を参考にしてみてくださいね。

色んな敬語を覚えていても、適切な敬語を適切なタイミングで使えなければ、あなたの頑張りが無駄になってしまいます。周りの方の言葉遣いや関係などから、その方との距離感を掴んでみてくださいね。

上司や先輩、お取引先様やお客様を不快な思いにさせないようにと勉強してきた敬語を、タイミングを間違えず、スマートに使ってほしいものです。

WRITER にーち

イラストレーター

イラスト・漫画を描いたりしてる人。
お絵かき・料理・ゲーム・お酒・オカルトが大好きな超インドア派女子。